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整形外科

診療概要

当院では、適切かつ専門的な治療を行うため、対象者を「上肢」「下肢」「股関節」「脊椎」の4つの分野、「リウマチ」「スポーツ外傷、障がい」「骨粗鬆症」の分野に細分し、夫々分野の専門の医師が、手術を中心とした質の高い医療を行っています。
このホームページでは当院で患者さんの多い疾患、手術的加療が行われている特徴的な疾患について解説し、良好な成績が得られている標準的な治療について解説します。

主な取り扱い疾患

上肢(肩周辺~手指)

上肢疾患とは肩甲帯(肩周囲)から手指までの疾患をさします。主な疾患は下の表のようになっています。

肩周辺
肩腱板断裂 (かたけんばんだんれつ)

疼痛、筋力低下、可動域制限などの症状を伴う。肩関節の中でも比較的多い疾患。

胸郭出口症候群 (きょうかくでぐちしょうこうぐん)

肩周囲から上肢にかけての疼痛やしびれ、脱力感、冷感などの多彩な症状をもたらす比較的まれな疾患。

肩関節周囲炎 (かたかんせつしゅういえん)
五十肩 (ごじゅうかた)

一般的には、50歳前後に生じる痛みを伴う肩関節の動きが悪くなる病態。
多くの患者が運動時痛、夜間痛などの症状を示す。

肩関節脱臼 (かたかんせつだっきゅう)

肩関節がはずれてしまう病態。脱臼の中で最も多く、ガクッという音と激痛を伴う。

投球障がい肩 (とうきゅうしょうがいかた)

野球、テニス、バレーボール、水泳などのオーバーヘッドスポーツに関連する肩の痛みの総称。筋肉や靱帯などの軟部組織損傷や骨軟骨損傷まで多岐にわたります。

離断性骨軟骨炎 (りだんせいこつなんこつえん)

少年期の投球による肘の外側部痛

上腕骨外上顆炎 (じょうわんこつがいじょうかえん)

肘の外側部の疼痛、特に手に力をいれる動作(雑巾を絞る)に痛みが強くなるなどの症状。
当院を受診し肘痛を訴える患者さんの中でも高頻度。

肘部管症候群 (ちゅうぶかんしょうこうぐん)

肘内側部の疼痛、環指、小指を中心としたしびれ、筋力低下などの症状。腫瘍、骨の棘、内反肘、野球などによる過度の肘の使用が発症の要因。

手指
手根管症候群 (しゅこんかんしょうこうぐん)

親指、示指、中指を中心としたしびれ、筋力低下などの症状。腱鞘炎、手の使いすぎ、透析、妊娠、手周囲の骨折後、腫瘍などが発症の要因。

弾発指・ばね指 (だんぱつゆび、ばねゆび)

幼児から成人まで起こり、腱鞘と腱自体の炎症があり、靭帯性腱鞘の狭窄部でばね現象(指のひっかかり)が起こる疾患。

全体
関節リウマチ (かんせつりうまち)

関節に存在する滑膜の炎症といわれています。手、足、脊椎などほぼすべての関節が罹患する可能性があります。

股関節

股関節の主な疾患は下記のようになっています。

股関節
臼蓋形成不全 (きゅうがいけいせいふぜん)

生まれつき股関節の屋根(臼蓋)のかぶりが浅い状態で、体重を支える関節面の面積が狭いため軟骨にかかる負担が大きく軽度・中等度の痛みを伴う。自分の骨を用いて十分な臼蓋を作る手術(RAOなど)を行うこともある。

変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)

ほとんどが臼蓋形成不全の放置例で関節軟骨が磨り減った状態。その程度により初期、進行期、末期に分類される。
末期例には人工関節全置換術が適応となる。初期や若年者の進行期にはRAOなどが適応となる。
他に大腿骨骨きり術が行われることもある。

大腿骨頭壊死症(だいたいこつとうえししょう)

大腿骨頭の骨細胞が壊死に陥る疾患。壊死範囲の大きさ、部位によっては体重を支えきれずに骨頭が陥没し、関節症に進展する。ステロイド性、アルコール性、特発性があり、壊死範囲が限局している場合は経過観察や、各種骨きり術(大腿骨内反骨きり術、回転骨きり術)が適応となるが、壊死範囲が広い場合や、関節症に進行している場合は人工関節全置換術の適応となることもある。

脊椎関節(首~腰)

脊椎関節(首~腰)に関する疾患について説明します。

脊椎
頚椎椎間板 ヘルニア (けいついついかんばんへるにあ)

頚椎症の1つです。ある日突然、後頚部痛、肩甲部痛、背部痛が右か左の一側に生じます。それと同時か、それより数日~数週間遅れて同じ側の肩~上肢(腕、肘、前腕、手指)にしびれと痛みが現れ、場合によっては脱力が生じます。これらの症状は、頚椎の姿勢と関係があり、特に頚椎を症状がある側に後屈すると強くなります。
この肩~上肢症状は神経根・脊髄の何れの圧迫によっても生じます。

頚椎症性脊髄症 (けいついしょうせいせきずいしょう)

頚椎症の1つです。手指や足指・足底にしびれが生じます。そのうち、皮膚の感覚がおかしくなり、風呂の湯の熱さに鈍感になることもあります。後頚部・肩甲部痛、肩~上肢(腕、肘、前腕、手指)の痛みを伴う場合もあり、頚椎の後屈で増強されることが多いです。また,細かい作業が困難となったり、歩行障がい、排泄の障がいも生じます。
これらの症状は徐々に進行し、また、一度よくなっても再発し次第に悪くなります。転倒・自動車の追突などの軽微な外傷により、急に悪くなる場合もあります。

頚椎症性神経根症 (けいついしょうせいしんけいこんしょう)

頚椎症の1つです。ある日突然後頚部痛、肩甲部痛、背部痛が右か左の一側に生じ、同じ側の肩~上肢(腕、肘、前腕、手指)にしびれと痛みが現れ、場合によっては腕や手指の脱力が生じます。これらの症状は、頚椎を症状がある側に後屈すると強くなります。起きているより寝ているほうが症状が軽いことが多いです。

脊柱靭帯骨化症 (せきちゅうじんたいこつかしょう)

靭帯骨化症は通常40歳代以降で発症し、症状は徐々に進行します。症状は頚椎症と同様です。胸椎に生じた場合には頚髄症で見られると同様の両下肢のしびれ、歩行障がい、排泄障がいが生じます。排泄障がいでは場合によっては尿が出づらくなり,残尿,尿閉を生じます。胸椎より上には症状が出ませんので、頚椎病変を合併しない場合は頚部・肩甲骨部痛、上肢の症状はありません。頚椎後縦靭帯骨化症、胸椎後縦靭帯骨化症があります。

腰椎椎間板ヘルニア (ようついついかんばんへるにあ)

椎間板はアンパンのような2層構造をしており、パンが破れてアンが飛び出した状態がヘルニアです。30歳前後から椎間板は老化してくるので、破れなくても弛んでやや飛び出たように見えることがありますが、これはヘルニアではなく特別な治療の必要はありません。

腰椎分離症 (ようついぶんりしょう)
分離すべり症 (ぶんりすべりしょう )

腰痛。成人で発見される分離症や分離すべり症は、殆ど症状のない場合もあります。また、神経根の圧迫により下肢のしびれ、痛みを伴うこともあります。過度のスポーツなどによる、10代の成長期における腰の骨の疲労骨折が要因。

腰椎変性すべり症 (ようついへんせいすべりしょう)

40代から50代の女性に効発する疾患で、レントゲン写真で腰椎がずれている状態。腰痛。歩行時に増悪する下肢のしびれ、安静により軽快する間欠性跛行(かんけつせいはこう)を呈します。

腰部脊柱管狭窄症 (ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)

歩行により下肢の痛み、しびれ、脱力が出現し、安静により軽快する間欠性跛行(かんけつせいはこう)です。
この歩行障がいは買い物カートなどにつかまると楽に歩けたり、自転車なら、いくらでも乗っていられると表現したりします。その他、腰痛、下肢の冷感、また排尿・排便の障がいが出現することもあります。

腰椎変性側弯症 (ようついへんせいそくわんしょう)

腰部脊柱管狭窄症や変性すべり症の症状。脊柱変形が側弯を伴うタイプ。

全体
脊椎外傷 (せきついがいしょう)

当院ではあらゆる種類の脊椎外傷の治療を行っています。近年,高齢化社会の到来とともに骨粗しょう症に伴う脊椎骨折が増え、当院でもその治療に特に力を注いでいます。

下肢(太もも~足指)

下肢疾患とは、太ももからしたの、いわゆる脚の部分の疾患です。主な疾患は下の表のようになっています。

変形性膝関節症 (へんけいせいひざかんせつしょう)

関節の表面にある軟骨が徐々にすり減ってくる病気。主な原因は加齢現象によるが、素因として凹脚など下肢の形体異常が存在することが多い。
治療として形体を改善するために矯正骨きり術を行なったり、磨り減った軟骨を取り変える人工膝関節置換術がある。

半月板損傷 (はんげつばんそんしょう)

膝の衝撃吸収作用、安定化作用のある半月板に過度の回旋力などの異常な負荷が伝わり損傷した状態。
痛み、腫れ、引っかかり感を生じる。損傷した半月板が関節内で挟まることで、関節が動かなくなるまたは、動きに制限を生じることがある。大腿の筋肉萎縮を生じる。関節鏡で確認し縫合術や部分切除術が行なわれる。

前十字靭帯損傷 (ぜんじゅうじじんたいそんしょう)

大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の間に走っている前十字靱帯が損傷した状態。前十字靱帯は脛骨が前にずれないように抑える作用があります。受傷直後は歩けるにもかかわらず腫脹、膝崩れなどを生じます。
前十字靭帯が断裂して不安定性が残存する場合に手術的な治療を選択し、前方への動きを抑制します。

足指
外反母趾 (がいはんぼし)

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