疲労骨折

疲労骨折とは,スポーツにより骨にストレス・緊張が繰り返されることで生じる骨折です。

ランニングによる疲労骨折は下肢のいろいろな部位(骨)に起こります。
(骨盤から足のゆび先まで!)

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原因

  • 練習量の増加による骨への過度の負荷
  • アスファルトでランニングなどのサーフェイスの問題
  • 不適切なシューズ
  • 女性は運動性無月経からの骨密度低下

などが考えられます。

診断

疲労骨折の初期は,通常のX線撮影では映らないことが多いです。
早期発見には、MRI検査(特にT2脂肪抑制という特殊な撮影条件)が必要です。

治療

  • 基本的には患部に負担をかけない(ランニングの禁止)ことです。
    骨折部位によって、上半身の筋力トレーニング、自転車こぎ、プールでのウオーキングなどは許可します。
  • 定期的なX線、MRI検査の結果で、徐々に復帰を指示していきます。
    痛みがあるまま無理して練習を続けて疲労骨折の発見が遅れた場合には、難治性となり手術が必要となる時もあります。

 

スポーツによる疲労骨折はどの年代(10歳代~60歳代)でも起こりますが、発生頻度のピークは16歳(高校1年)です。骨の成熟が未完成の状態で、高校に入り練習量が増加することが関係していると言われています。

 

疲労骨折予防のために、高校の新入部員(一年生)の練習量・質は抑えて、上級生とは別メニューにすることをお勧めします。

疲労骨折は早期発見が重要で、早期発見は早期復帰につながります。
骨の痛みで心配な選手・愛好家はスポーツ整形専門病院で診察を受けましょう。